2026.01.05 05:00「80歳の詫び状」新年はどのようにお過ごしでしたか?12月31日まで、わたしはクレヨンハウスで仕事をしていた。その大きな仕事のひとつが、詫び状を書くこと。いつもご著書をお送りくださるかたや親しいひとに、12月のはじめに出した新刊をお送りするのがまだ追いついていないまま、新年を迎えそうだった。失くした眼鏡も行方不明。「本、買わないで待ってるからね」そんなメールも届いている。31日。いま送れば、相手かたに届くのは紛れもなく新年。年明けに、小細胞肺がんに罹ったという本を友人から受け取りたいか? それも、いつも元気な友人から。タイトルに「がん」という言葉が入っているが……正直、わたしは抵抗したのだが……、内容、テーマはがんそのものというより、残された日々をいかに生きるか、である...
2025.12.23 02:15「女性たち」先週の金曜日は一日中、クレヨンハウスに居た。12月5日に新刊『がんと生ききる 楽観にも悲観にも傾かず』(朝日新聞出版)が刊行されてから、取材が絶えることがない。同じようなことばかり話をしているようで、気が引けるのだが、タイトル通り、どちらかに傾くことはないよね?とお伝えすることができたら、こんなに嬉しいことはない。クレヨンハウスの本の売り場からも、日々幾冊売れましたという報告が、日報と一緒に入って来る。野菜市場で「坂出(さかいで)金時」という名のサツマイモを選んでいるとき、隣から手が伸びて、「ぼっちゃん南瓜」を手にしたかたのエコバックから、わたしの『悲観にも楽観にも傾かず』の、きれいな黄色い表紙が見えた。つい「ありがとうございます」とお声をかけてしま...
2025.12.06 06:14「50年」この12月5日、クレヨンハウスは創立(なんだかエラソー。ま、オープンして)50年目を迎えた。吉祥寺で迎える4回目のクリスマス。 50年。よく続いたよなあ、と苦笑するわたしがいる。苦笑の内訳はさまざまだが、わたしもよくやったと、ちょっと褒めてやりたい。そして、スタッフもまた。 学校を卒業して22歳から放送局に勤務していた若い女。仕事は面白かったが、局のなれなれしい空気にどうしても馴染めずに、仕事の終わりに通っていたのが銀座の洋書店。そのうち、どうしても自分でもやりたくなった。 絵本や詩集、童話などの専門書店だ。本は1冊売れて、2割(も無い)業界だ。続けられた理由はやはり好きだから。好きだから、をなくしたら、どの仕事もやる理由はない。 50年目を迎えたち...
2025.11.26 12:57「25年のクリスマス」 町はすでにクリスマス色。赤や緑や金や銀。イルミネーションも点滅している。 おとうさんに抱っこされた男の子が「マブチイ」と目を細めて、小さな手を結んだり開いたりしている。 イルミネーションの点滅を自分の手で、指先で真似ているのだ。 クレヨンハウスのクリスマスの準備もおおかた完成。というよりも、気になるところはまだまだあるが、「まっ、いっか」まで、一応は辿り着けた。 「美化委員」が中心となって実行してくれた。思いついて持参したわたしの帽子なども総動員しての、ディスプレイ。 「美化委員」とは、美化のために目を光らせてくれるひとたち。毎年、担当は変わるが、みんな優しく、役目を楽しんでくれている(か?)。 夜になって寒い風が吹く屋外でも...