7月3日

ポーランドの小児科医であり教育者であり作家でもあるコルチャック先生の生涯を描いた
『窓の向こう ドクトル・コルチャックの生涯』(石風社)を読み終えて、次に手を伸ばしたのが、
写真家・今森光彦さんの新刊、『小さな里山をつくる チョウたちの庭』(アリス館)。


5月の末頃に刊行された美しいこの本、
クレヨンハウスの平台の上から「この中に、おいでよ」と手招きしているようにも見えた。
いまでは人口に充分膾炙した「里山」という、懐かしくも豊かで深いこの言葉も、
 わたしたちの心に、この社会に届けてくれたのは今森光彦さんだった。

「外からのひと」として写真を撮りに来たひとが、その地の「内側のひと」になった時、
里山に見えてきたものとは? ひとも含めて、生きものがともに生きる環境とは……。

 選挙の票とりのための(東京は明日、都議会議員選挙)スローガンではなく、
いのちがともに在るための「多様性」を問いかけてくれる一冊。

75種の蝶の中で、わたしはブルーが美しいミドリシジミと、花ならブッドリアが好き。
林床から顔を出した「木の赤ちゃん」を土ごと採取して、わたしも小さな庭で育ててみよう。 

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7/10(土)16時~ 今森さんを講師にお迎えする「子どもの本の学校」。
 オンライン聴講チケットは、下記よりお求めください。

落合恵子の『明るい覚悟』

Living at the same time こんな時代だからこそ。