「わたしたちは、赤木雅子さんとともに声をあげ続けます。」

3月は忘れられない月です。
2011年の3月。東日本大震災、それに続く福島第一原発の過酷事故が。
家族を家庭を家を、郷里の親しい人との関係と郷里そのものを失って、
いまもなお苦しみ抜いているひとは少なからずいます。
国策として動いてきた原発の事故に対して、この国は真剣に取り組もうとはしていません。
さらに再稼働へと前のめりになっています。

そうして、2018年3月。
「最後は下部がしっぽを切られる。なんて世の中だ」(遺書より)
遺書を遺されて、ひとりの公務員が自らのいのちをたちました。享年54。
まだまだたくさんの明日があったはずでした。
国有地売却を巡って、公文書の改ざんを命じられ、公務員としてひとりの人間として苦しみ抜いた末に自死された、近畿財務局の職員・赤木俊夫さん。

遺されたおつれあいの赤木雅子さんは、国と、当時の理財局長を相手どって裁判に。
ただただ知りたかった。
「なぜ夫は自らの命を絶たねばならかったのか」。当然すぎるほど当然な、
悲しすぎる欲求です。
昨年12月。国は突如、賠償金の全額を支払うことを明らかにして(認諾)、裁判を一方的に終わらせてしまいました。
ひとひとりの命と比べることは決してできないとしても、かなり高額な賠償金としたのは、
国が容易に支払えない額と設定してのことだといいます。
それを「認諾」という思わぬ手で、わたしたちの税金を使ってすべて「なかったことにする」とは!
なんと卑怯なことか。
「夫は国に殺されて、また何度となく殺されてきましたけど(略) 私は夫がなぜ死んだのか、なぜ死ななきゃいけなかったのかを知りたい」(12月15日の記者会見より)。

当然すぎる要求です。「認諾」は、雅子さんのこの要求を足蹴にし、
同時に民主主義を踏みにじったのです。
記者会見の席で赤木雅子さんがおっしゃったように、わたしたちもともに叫び続けます。
「ふざけんな」。
ひとりでも、多くのかたにご参加をお願いしたいと思います。

会場への参加はすでに締め切っておりますが、オンラインでのご参加をお待ちしております。
多くのひとが、雅子さんと「共にある」ことを改めて、「認諾」をした彼らに つきつけることから、わたしたちの闘いは始まります。 


●2022年 1月30日(日)9:00~10:30 (見逃し配信 18:00~)
「原発とエネルギーを学ぶ朝の教室」 オンライン(zoom)の視聴チケットをお申込みください。   

落合恵子の『明るい覚悟』

Living at the same time こんな時代だからこそ。