「いま、いのちの声を再び」
11年がたつのです、あの日から。
いかに言葉を尽くしても
どれほど涙をながしても
さらなる慟哭を重ねても......
奪われたいのちは
破壊された日々は
押しつぶされた暮らしは
断ち切られた地域社会は 戻ってはこない
東日本 福島 そしてウクライナへ。
わたしのたちの思いは 時空を超え
「ひとごと」を超えて 「わたくしごと」として
せつなく柔らかく激しく結ばれる
約束しよう、わたしたちは、いのちの声をあげつづけると。
わたしたちは知っている。
いのちと原子力発電は
そして「原発的価値感」は 決して共存し得ないものだと。
即刻の、まずは停戦を。全世界の、まずは原発の廃炉を。
ウクライナの民話『てぶくろ』。
雪の中に落ちた一方だけの手袋の中に次々に動物が入って
暖をとり、分かち合うあの話。
いま世界に必要なのは、「分かち合うてぶくろ」。
ロシア昔話の、『おおきなかぶ』。
いささか楽天的に響くかもしれないが
力を合わせればできないことはない、と わたしたちは信じたい。
平和に向けて いのちにむけて 人権をベースにご一緒に
「うんとこしょ どっこいしょ!」
2022年3月 クレヨンハウス 落合恵子
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