12月11日

グランドオープンを7日後に控えて、

クレヨンハウス吉祥寺店は、内装の突貫工事、ただいま驀進中。

といっても、わたしたちは、ハラハラ、ドキドキしながら

邪魔をしないように現場を覗きこんでは、ここがカウンターだな、とか

ここにカポックの大きなグリーンを置こうかな、とか……。

でも、本当に間に合うのか? と、さらにハラハラを重ねるしかないのが。

子どもの頃から建築現場をみるのが好きだった。

柱や天井や床材やらの木の香りが好きだったのかもしれないし、

「あいよ、足元、気いつけな」

 棟梁が投げてくれる木片がそれは大事な宝物に思えた。

四角でも三角でも丸みを帯びたものでも、木の切れ端は素敵だった。


で、ひとつ訂正が。

当初は17日(土)にグランドオープンとお知らせしていた。

確かに17日にはオープンして、お客様に入っていただくのだけれど、

昔風にいうなら、棟梁(と言っても今風な×チノパンスタイル)から異論がひとつ。

「17日って仏滅ですよ! だめじゃない? 仏滅は」…

「うーん」。考えこんでしまった。祖母や母がいたなら別かもしれないが、わたしは気にしないたちだ。

どうしようかな、と迷っていたら、棟梁から再度のアドバイス。

17日は不具合があったら修理したりのオープンをして、18日(日)をグランドオープンにしたら?

グランドって大きな規模のような感じで気恥ずかしいけれど、「正式オープン」という意味だ。

そうか、じゃ、グランドオープンは18日にしよう。それでいこう。

遠い昔、表参道のクレヨンハウスのテラスの床張りをやってくれたのがいま入ってくれている内装担当の棟梁である。

大昔も何人かでやってくれたのだと思っていたら、徹夜でひとりでやってくださったのだと知って……、感激。

作家志望の息子さんも大きくなって、改めてよろしくお願いします、の日々。

といったわけで、17日は修理しながらのオープン、そして18日へと走り続ける予定。

クリスマスソングの準備は? オーガニックのランチは? 好評をいただいてきた「ケーキおばさん」のケーキのショーケースはどこに?

1986年に誕生したケーキおばさんシステム。

「自立」という文字がすり減るほど、女性誌に掲載されたあの頃。

わたしも賛成だが、でも、働く場がない! そんな女たちの声があちこちから聞こえてきた。

「じゃ、働く場そのものをつくっちゃえ!」

クレヨンハウス自体がそうだった。その流れの中で生まれた「ケーキおばさん」。

「おじさんはダメなのか? それってサベツじゃないか」

「でもさ、まだまだ男社会だよ。少々女性を贔屓してもいいだろ」

新聞が書いてくれた小さな記事で集まってくれた「ケーキおばさん」候補者が507人。

まずはスポンジケーキの審査から。

いまは2代目、3代目の女性たち。

「あんなに喜んでくれた子どもや夫が、えー、またケーキって」と嘆いていた彼女たちが、 「小さいけれど、わたしの自立の一歩」と位置付けてくれたことが何よりもうれしかった」と当時を思い出してくれる。

そうして2022年12月。初代ケーキおばさんたちが作り上げてきた、「わたしたちのケーキ」が吉祥寺に。

11月23日から、移転準備でクレヨンハウスのケーキを食べられていない。

有機食材を原料とした(どうしても有機の材料がない場合には明記)ケーキ。特に生クリームは美味。

オーナーとして言ってしまえば、材料費が高すぎる、ということになるけれど、

これも、まっ、いっか。

「まっ、いっか」でやりたいことばかりやってきたオーナーは、年が明ければ78歳。

この年で新しいことにチャレンジできるのは、ははは、悪かない!

落合恵子の『明るい覚悟』

Living at the same time こんな時代だからこそ。