2025.12.23 02:15「女性たち」先週の金曜日は一日中、クレヨンハウスに居た。12月5日に新刊『がんと生ききる 楽観にも悲観にも傾かず』(朝日新聞出版)が刊行されてから、取材が絶えることがない。同じようなことばかり話をしているようで、気が引けるのだが、タイトル通り、どちらかに傾くことはないよね?とお伝えすることができたら、こんなに嬉しいことはない。クレヨンハウスの本の売り場からも、日々幾冊売れましたという報告が、日報と一緒に入って来る。野菜市場で「坂出(さかいで)金時」という名のサツマイモを選んでいるとき、隣から手が伸びて、「ぼっちゃん南瓜」を手にしたかたのエコバックから、わたしの『悲観にも楽観にも傾かず』の、きれいな黄色い表紙が見えた。つい「ありがとうございます」とお声をかけてしま...
2025.12.06 06:14「50年」この12月5日、クレヨンハウスは創立(なんだかエラソー。ま、オープンして)50年目を迎えた。吉祥寺で迎える4回目のクリスマス。 50年。よく続いたよなあ、と苦笑するわたしがいる。苦笑の内訳はさまざまだが、わたしもよくやったと、ちょっと褒めてやりたい。そして、スタッフもまた。 学校を卒業して22歳から放送局に勤務していた若い女。仕事は面白かったが、局のなれなれしい空気にどうしても馴染めずに、仕事の終わりに通っていたのが銀座の洋書店。そのうち、どうしても自分でもやりたくなった。 絵本や詩集、童話などの専門書店だ。本は1冊売れて、2割(も無い)業界だ。続けられた理由はやはり好きだから。好きだから、をなくしたら、どの仕事もやる理由はない。 50年目を迎えたち...